【エッセイ】透明人間さよなら
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『透明人間さよなら』和田拓海
---版元より---
"ゲイに生まれて嫌だなと思う瞬間は、自分が発した言葉で大切な人をこの世からいないことにしてしまう瞬間だ。あえて過激な言葉で表現すると、自分の恋人を自分の手で殺す瞬間だ。同棲しているのに一人暮らしだと嘘をつく時、彼のことをただの友達だと説明する時、僕はこれまでゲイとして生きてきて何回も恋人を殺したし、ゲイである自分自身を殺してきた。言葉で。自分を守るために発した言葉がブーメランみたいに返ってきて結果的に自分を傷つけるという何とも滑稽なループの中で生きてきたと思う。"(「はじめに」より)
ゲイとして生きる本屋メガホン店主が、これまで感じてきた違和感やなぜ本屋を開業しようと思ったか等について書いたZINEです。他人からの一方的な発言や自らの無意識の言動によって、透明人間のようにないものとされてきたゲイとしての自分自身や恋人を、書くことで取り返すことを本書では試みました。
「小さな声を大きく届ける」第一歩として、まずはマイノリティとして生きる自分自身の小さな声に耳を傾け、それをZINEとして綴じることで本屋としてのコンセプトを読んで理解できるものになればと思っています。
ページ数
24
判型
W138mm×H128mm目玉クリップ綴じ
装丁
和田拓海
著者プロフィール
和田拓海(著)
1997年兵庫県生。2023年より本屋メガホンを主宰。社会的マイノリティについて書かれた本を取り扱い、自らもZINEを制作販売しながら「小さな声を大きく届ける」ことを目指す。
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