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【夏葉社】タンポポのあけくれ

¥2,860 税込

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『タンポポのあけくれ』片岡千歳

夏葉社さんの新作です。
函入り本ということで、夏葉社さんの素晴らしい装丁に圧巻です。本当に素晴らしい本であり、また内容もとにかく良さでした。
復刊本は、もうそのお店が世の中になかったりする寂しさがあります。
これは「昔日の客」の山王書房もです。ですが、行ったことがない、そしてもう行けないお店を思いながら読む本は、これもまた至高です。
良い読書体験を与えてくれます。

---版元より---

2023年10月20日に、片岡千歳さんの『古本屋 タンポポのあけくれ』
という本を刊行いたしました。
オリジナルの本は2004年の2月15日に刊行されておりますから、
約20年ぶりの復刊ということになります。

古本にかんする本を読んでいて、高知県の古書店主が残した
この随筆集の存在を知り、けれど、『昔日の客』のときと同じく、
どこにも売っていなく、はじめは、高知県立文学館で読んだように
記憶しています。

最初に読んだときから、いいなあ、とずっと心に残っていました。
古本にたいする造詣が深くなくても、文学に詳しくなくても、
作者の本への真摯な思いを読んでいるだけで、こちらの心が洗われる、
そんな本でした。

「私は古本屋をしております。父が亡くなって姉も女学校を中退し、
私は高校へ進学できませんでした。卒業間近くなり、いよいよ進学は
無理と分かった時、私の前途は閉ざされたような気持ちでした。
そんな暗い思いでいた私に、先生はおっしゃいました。

〝お前は何のために高校へ行きたいのか〟
〝高校へ行かなくても勉強はできる。本を読みなさい。
岩波文庫の後ろのページに、世界の古典の目録が出ている。
あれを全部読んだら高校卒、いや大学卒にだって負けない〟

先生は教えてくださいました。私は岩波文庫の目録全部は、
とても読めませんでしたけれど、岩波文庫を手にした時は、
目録まで読んで、古典と言われる本の名前を覚えました。
古本屋をやってこられたのは、先生にあの時教えて頂いた、
岩波文庫のおかげです。先生ありがとうございました」


こんな文章を読むとぼくもまた店で本を買い、
勉強をしたくなります。

著者が夫婦で経営した古本屋「タンポポ書店」はすでになく、
著者の片岡千歳さんも、夫の片岡幹雄さんも他界されています。
けれど、この本を読めば、いつでもなつかしい古書店を訪ね、
詩を愛するご夫婦に会うことができます。

貼り函入りの、シンプルで、丈夫な仕様です。
ぜひ書店でお手にとって、ご覧ください。

『古本屋 タンポポのあけくれ』
著者:片岡千歳
装丁;櫻井久(櫻井事務所)
装画(刺繍):すずきくみこ
価格:2600円+税
版型:四六判/仮フランス装
頁数:320頁
ISBN 978-4-904816-45-5 C0095

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